高齢の親の片付け、まず気をつけたいのは「時期」
高齢のご夫婦や親世代の家を片付けるとき、まず気をつけたいのが「いつやるか」です。
体力や気候の影響を受けやすいシニア世代にとって、真夏や真冬の片付けは大きな負担になります。
おすすめは春🌸や秋の気候が安定した季節。身体に負担をかけず、気持ちも前向きに作業ができる時期です。
実家の片付けが必要な理由
「実家の片付け」という言葉が聞かれるようになったのはここ最近。
少子高齢化が進む中、子どもが独立し、家には高齢の親だけが住んでいるというケースが増えています。
使わないものが増えていく一方で、いざというときにモノが邪魔になったり、探しものが見つからなかったり……。
今回ご紹介するのは、そんな70代のご夫婦のお宅。
4畳半が2間つながった和室が食事やくつろぎのスペースとして使われていましたが、収納の中身に悩みが山積みでした。
モノが多すぎると喧嘩の原因にも
とくに多かったのは、「紙モノ」と「カセットテープ」。
紙モノの内容はバラバラで、
- 歴代の家電の取扱説明書
- 古い連絡網や名簿
- 行きたい旅行先のパンフレットや雑誌の切り抜き
それらがすべて、まぜこぜで重なったまま収納されていました。
必要なときに見つからず、夫婦で責任を押し付け合ってケンカになったりしていたそうです。
カセットテープも同様で、収納場所にランダムに詰め込まれたまま。
カラオケが趣味のご夫婦は、「あの曲を覚えたい」と探し、なかなか見つからず、仕方がないので再度購入。同じ曲のカセットテープがいくつもありました。

紙モノ・カセットは“今も現役”の大切なアイテム
今では「オワコン」と言われがちなファックスやカセットテープも、70代の方にとってはまだまだ現役のツール。
新しい機器に完全に切り替えるのは難しく、「新しく使い方を覚えるのも面倒くさい」「今のままで使い続けたい」というお気持ちがあります。
だからこそ、無理に捨てるのではなく、使いやすく整えることが重要です💡
紙モノの片付けは「衛生面」も大事
長期保管された紙モノは、ほこりや虫の温床になることもあり、衛生面のリスクもあります。
ご夫婦と一緒に、時間をかけてひとつずつ見直していきました。

実際の片付け方法
- まずは不要なものを仕分け(期限切れの案内、もう家にない家電の取説など)
- 必要なものはジャンルごとにファイリング(取説・健康情報・旅行・地域情報 など)
- 使用頻度に応じて、使いやすい位置に収納
- 「収納する場所」を決めることで、今後の“ちょい置き”を防止
カセットテープも、ジャンル分けして無印の引き出しに収納し、ラベリングをしてすぐ探せる工夫をしました。


ご夫婦の変化
片付け前は「面倒くさい」「疲れる」と乗り気ではなかったご夫婦も、
作業が進むにつれ「探すストレスが減った!」「あれどこ?って言わなくなった」と嬉しそうに。
「本当はこうしたかった」という家具の配置があることを知り、家具のレイアウトも変えることにしました。これからの生活にわくわくしている様子でした。
「片付けって気持ちの整理でもあるのね」と、笑顔がこぼれていました☺️

まとめ:高齢者の片付けは「手放す」より「整える」がカギ
70代という年齢は、まだまだ自立して暮らせる世代。
でも、体力的な無理が効かなくなってくる時期でもあります。
だからこそ、“全部捨てる”ではなく、“使いやすく整える”ことを大切に💡
モノと向き合う時間は、ご夫婦にとっても、家族にとっても、心をつなぐ時間になります。
最後にひとこと
「片付け」は、今をよりよく暮らすための手段✨です。
懐かしいモノも大切にしながら、快適な暮らしを目指して、少しずつ進めていきましょう🌿
「どう片付けたらいいのか分からない」「我が家にあった収納方法って?」など、個別の悩みもプロと一緒に考えるとスムーズに進みます🌱
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